よりいく
たのしさいっぱい
はじめる前に

英語だけでは通用しない、こどもたちの未来。グローバル人材に必要なものは?

以前、本屋さんで立ち読みをしていた時に、海外で子育てをしている方の対談集を読みました。

3組の母たちが話すには、お子さんに最低限必要なのは、「英語力」「技術」「数学」ということでした。

「英語」が使える人は世界に溢れるほどいます。そう考えると、

「英語力」だけでは不十分で、「自分はこれが得意だ!」と胸を張って言えるような「技術」、そして、何をするにも関わってくる「数学」は必須だな

と、その本を読みながら、コロ助は納得しました。

今回は、子どもたちが将来大きくなった時に必要とされるであろう「グローバル人材」 の能力について考えてみたいと思います。

英語力だけではない、「グローバル人材」とは?

グローバル人材育成推進会議による定義

グローバル人材育成推進会議とは、議長の内閣官房長官をはじめとして、外務大臣、文部科学大臣、経済産業大臣らが出席し、海外留学の拡大を図ることを目的とした話し合いが行われる会議です。

「グローバル人材」の要素

要素Ⅰ: 語学力・コミュニケーション能力
要素Ⅱ: 主体性・積極性、チャレンジ精神、協調性・柔軟性、責任感・使命感
要素Ⅲ: 異文化に対する理解と日本人としてのアイデンティティー

このほか、幅広い教養と深い専門性、課題発見・解決能力、チームワークと(異 質な者の集団をまとめる)リーダーシップ、公共性・倫理観、メディア・リテラシー等。

段階別言語能力

① 海外旅行会話レベル

② 日常生活会話レベル

③ 業務上の文書・会話レベル

④ 二者間折衝・交渉レベル

⑤ 多数者間折衝・交渉レベル

この中で、①②③レベルのグローバル人材の裾野の拡大については着実に進捗。今後は更に、④⑤レベルの人材が継続的に育成され、一定数の「人材層」とし て確保されることが極めて重要。

引用元グローバル人材育成戦略 (グローバル人材育成推進会議 審議まとめ) 2012年(平成24年) 6月4日

この資料は、2012年にまとめられたものであるため、現在は更に進歩していると思います。

セカイコネクトの定義

セカイコネクトとは?

海外企業と日本企業の「橋渡し」をその核事業としている「セカイコネクト」。「海外企業からのニーズ」や「海外市場の最新情報」、そして、「今、海外企業は日本企業に何を求めているか」について情報を発信している「セカイコネクト」は、「グローバル人材」を以下のように定義しています。

グローバル人材の定義

1)グローバル英語力
2)セルフスターター
3)柔軟性
4)コミュニケーション能力
5)スペシャリスト
6)事業構想力

引用元世界に通用するグローバル人材に必要な6つの能力

カオナビの定義

人材管理業務の最適化を図るツールを販売する、カオナビは、以下のように定義します。

グローバル人材とは「自社のビジネスにおいて規模で絡み合った問題を整理し、商談相手と良好なコミュニケーションを築きながら背景や環境を問わず結果を生み出せる人材」

また、グローバル人材に必要な能力は2種類あると言います。

グローバル人材に必要な能力
* グローバル力グローバル人材だからこそ求められる能力
* 成果力:グローバル人材に限らずビジネスパーソンに求められる能力

海外経験がなく、国内で育った人でも、適切な能力やスキルを磨くことで、立派な世界に通用するグローバル人材になれると言います。

グローバル人材に特に求められる能力:「グローバル力」

  • 外国語能力(英語力)
  • ダイバーシティ
  • 日本文化・歴史に関する知識

グローバル人材でなくても求められる能力:「成果力」

  • リーダーシップ
  • コミュニケーション能力
  • (担当領域に関する)専門性
  • グリット(やり抜く力)

グリット(やり抜く力)とは?

  • Guts(度胸)
  • Resilience(復元力)
  • Initiative(自発性)
  • Tenacity(執念)

引用元グローバル人材とは? 定義、要件と育成の5つのステップ

グローバルリーダーシップ研究所の定義

グローバル経営、グローバル人材、海外赴任・駐在の成功を考える「グローバルリーダーシップ研究所」によれば、「日経向けのグローバル人材」「真のグローバル人材」かによって必要な能力が異なってくると言います。

日系向けグローバル人材:海外の日本企業を主な顧客とする、もしくは、日本企業のやり方を海外展開する人材

(ア)成果創出力:日本で成果を出し、日本のやり方、自分のやり方に誇りと自信を持っている
(イ)テクニカルコンピタンス(専門能力):現地人材に尊敬されるだけの専門知識や技術、ノウハウ
(ウ)最低限の語学力:日本企業に興味を持っている人材とのコミュニケーションや、現地のオペレーショナル人材を根気強く育てる

真のグローバル人材:海外のローカル企業、グローバル企業を相手に、新しいやり方を創出し、展開していく人材

(ア)プロアクティブリーダーシップ:主体性を持って動き、自ら仮説を立てそれを実行に移し、検証しながら改善し、周りの人を粘り強く巻き込んでいく
(イ)異文化適応力:様々な価値観・多様性を受け入れ、その違いを認めた上で、適応し、物事を前に進めて行く力がある
(ウ)価値創造力:今までの常識に囚われず、次の時代を創るイノベーションプロセスを実践出来る。自分と違う強みを持っている人と、Co-Creation(共創造)を起こす事ができる。
(エ)語学力:日本企業に興味のない外国企業社員に影響力を及ぼすレベルの語学力
(オ)内省力:自分の中の常識を疑い、自分を見つめる自己客観視する力。Self-awareness.

引用元グローバル人材~産業界で求められるグローバル人材の姿~

まとめ

グローバル人材に必要な能力は以下のように分類することができると思います。

語学力「グローバル英語力」

  • 二者間折衝・交渉レベル
  • 多数者間折衝・交渉レベル

文化理解・アイデンティティに関して

  • 日本文化・歴史に関する知識
  • 異文化に対する理解と日本人としてのアイデンティティー
  • 異文化適応力

対人関係において

  • コミュニケーション能力
  • 協調性
  • チームワーク

その他の個人の能力

  • (担当領域に関する)専門性
  • 幅広い教養
  • 事業構想力
  • リーダーシップ
  • グリット(やり抜く力)
  • セルフスターター(主体性)
  • 価値創造力
  • 内省力
  • 柔軟性
  • 積極性
  • チャレンジ精神
  • 柔軟性
  • 責任感・使命感
  • 課題発見・解決能力
  • 公共性・倫理観
  • メディア・リテラシー

 

な、な、なんだか、壮大なプロジェクトだぞ!?

上記の全てを身につけるのは難しいかもしれません。

ひとまずは、英語力を身につけながらも、これなら得意!と誇れるものを何か一つでも持って貰いたいとコロ助は願っています。

その他として、上記の中から、「日本人としてのアイデンティティを持って貰いたいな」「失敗を恐れず挑戦できる子になって貰いたいな」と親が具体的に意識することで、「どうしたらお子さんがそれらを経験できるか?」を考えて、環境を用意してあげることが大切だと思います。

たとえば、「日本人としてのアイデンティティを持って貰いたいな」と思えば、日本のルーツについて一緒に調べたり、日本の良いところを一緒に探してみたり。

「失敗を恐れず挑戦できる子になって貰いたいな」と思うのであれば、色んなことに挑戦できる機会を与えてあげて、失敗しても決して責めることなく、失敗から学べるよう示唆してあげたり。

お子さんだけの力で、「グローバル人材としての必要な力」を得ることは難しいと思います。お子さんがそれらの力を得られるように、ある程度は、親が環境を与え、サポートしてあげる必要があると思います。

世界に通用するグローバル人を目指すには?

ビジネスの交渉で使えるレベルのグローバル英語力を身につけ、日本人としてのアイデンティティをしっかりと持ちながら、自他の文化理解・受容に務めること。

そして、コミュニケーション能力や協調性といった対人関係における能力や専門性、教養などの個人の能力を高めていくことが必要である。

それには、親の協力も欠かせない

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