早期英語教育 賛成派 vs 反対派
やった方が良い vs やらない方が良い
賛成派
- 発音が良くなる。
- 頭ではなく、感覚で学ぶことができる。
- 母語と同じように、苦労せずに、自然と習得する。
- 英語に対するアレルギーが起きない。
反対派
- 日本語の土台がない状態で英語を覚えると、偏差値が低くなる
- 日本人がノーベル化学賞を取れたのは、日本語だけで学び、深く思考する力をつけたからこそだ!
- 母語の習得が脅かされると、ダブルリミテッド(セミリンガル )になる危険性がある。
- 学習言語を獲得できず、9歳の壁を超えられず、学校の授業についていけなくなる。
コロ助は、胎教から英語の歌をサスケ(息子)に聴かせ、6か月の時からサスケに英語で話しかけるようにしたので、「早期英語教育」賛成派になります。
反対派の意見に対して反論しています。今回は、2つ目の意見に対する反論を展開します。
早期英語教育 反対派の意見
日本人がノーベル化学賞を取れたのは、日本語だけで学び、深く思考する力をつけたからだ!
「欧米諸国に比べると、日本人の受賞者は少ないけれど、アジア諸国と比べると断然多い。それはなぜだと思うか」という質問に対して、ノーベル化学賞(2000年)を受賞した白川英樹・筑波大学名誉教授がした返答はとても有名ですね。
「日本人は日本語で書かれた教科書を使い、日本語で学んでいるからではないか」
日本語で科学を学び、考えることができる幸せーーノーベル化学賞の白川英樹博士が語る先人たちへの感謝
白川教授は、英語教育の大切さは理解しておられます。ただし、英語の発音を良くするよりも、日本語をしっかりと身につけた方が良いという考え方をされています。
「ちょっと待った!」コロ助の反論
モノリンガルのスペインは、ノーベル賞を多く獲得していないじゃないか!
米国アップル本社に勤務した後、フィリピン・セブ島にて Brighture English Academy を創設した松井博氏はこのように主張しています。
確かにノーベル賞受賞者を多数輩出している国はモノリンガル国家が多いですが、先にも述べたとおり、そもそもモノリンガル国家は国の規模が大きく、教育も行き届いており、研究予算などもそれ以外の国に比べてずっと大きい傾向にあります。
ですから大学教育のレベルやノーベル賞の受賞数などだけを取り出して「早期英語教育をすると論理思考が育たない」などという言論に与することできません。
またスペインなどはモノリンガル国家ですが、別にノーベル賞獲得者の数は多くありません。つまりこれは、何の根拠もない一種の迷信のようなものだと考えて良いでしょう。
モノリンガルのスペインがノーベル賞を多く獲得していないことから、必ずしも、「日本語だけを使って、日本語で深く思考することができたから、ノーベル賞を獲得できた」とは言えないことが分かります。
モノリンガルの日本人だって、高い思考力の育っていない子どもがいるじゃないか!
9歳の壁が超えられない子どもたちの中には、外国から日本へやってきた子どもたちもいますが、もちろん日本で生まれて、日本で育った子どもたちも含まれています。
9歳になると、学校の授業では、「抽象的な概念」を扱うようになります。その抽象的な概念を理解できず、困っている子どもたちが実際にいます。
そのような子どもたちは、家庭で親との会話が極端に少なかったり、本を読んでもらう機会がなかったり。
または、親から一方的に命令ことばで話されたり、偏った早期教育を受けたりして、「考える力」が育っていことなどが原因として考えられます。
早期英語教育を受けず、日本語だけで育った子どもたちの中にさえ、日本語で深く思考する力が無い子どもたちだっているのです。
2言語以上の使い手であるユダヤ人は、多くのノーベル賞を受賞しているではないか!
ユダヤ人は、主に使う言語にはヘブライ語やアラビア語ですが、歴史的背景をたどると、世界各国に移住してきた経験があります。そのため、自然と2言語以上を使うように育つようです。
ユダヤ人が多くのノーベル賞を受賞していることは、モノリンガルでなくても、深く思考することができることの証明でもあります。
まとめ
- モノリンガルのスペインは、ノーベル賞を多く獲得していないじゃないか!
- モノリンガルの日本人だって、高い思考力の育っていない子どもがいるじゃないか!
- 2言語以上の使い手であるユダヤ人は、多くのノーベル賞を受賞しているではないか!
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