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専門家の捉える「バイリンガルのメリット」とは?脳科学の視点から

専門家の捉える「バイリンガルのメリット」とは?脳科学の視点から

専門家が捉える「バイリンガルのメリット」をご紹介します。

今回は、「脳科学」の視点からのバイリンガルのメリットについて書いている2つの証言をご紹介します。

証言1 Die Welt紙の脳科学研究から

ドイツ在住の英語・ドイツ語翻訳者の方が、Die Welt紙の“Wie Mehrsprachigkeit unser Gehirn veraendert“(複数言語の使用は脳をどう変えるか?)という、「脳科学の記事」を日本語で分かりやすく紹介しています。

「バイリンガル(マルチリンガル)」のメリット
  • 社会性が高い
  • 脳の効率が良い
  • 高齢になっても脳が元気
  • 大人になってから習得した人にも当てはまる
  • (メリットが十分に発揮されないこともある)

ポイントの抜粋

バイリンガル(マルチリンガル)は社会性が高い

マルチリンガルの子どもは、他者の立場に立って考える能力がモノリンガルの子どもに比べて高いことがわかった

バイリンガル(マルチリンガル)の脳は効率が良い

マルチリンガルの人は決断を下すのに、それほど多くのエネルギーを要しない

バイリンガル(マルチリンガル)は高齢になっても脳が元気

マルチリンガルの人はモノリンガルの人に比べ、痴呆症の発症時期が最大で5年ほど遅い

バイリンガル(マルチリンガル)のメリットは大人になってから習得した人にも当てはまる

言語間で脳を切り替えることで認知コントロールの能力がアップする

バイリンガル(マルチリンガル)のメリットが十分に発揮されないこともある

バイリンガルに育った子どもの25%は そのうちの一つしか能動的に話さない

とても分かりやすく読みやすい記事です。ぜひ一読なさって下さいね。

引用元:Sci-Tech-Germany

「 バイリンガル(マルチリンガル)は高齢になっても脳が元気」の関連記事

カナダ・トロントのマイケルズ病院( SMH)のフィッシャー博士

バイリンガルになるというのは良い事ばかりです。

特にアルツハイマー病などによる脳機能の低下を抑える効果が期待できるので、年をとってからのメリットが大きいと思います。

と話しています。

引用元:バイリンガルの高齢者は認知症になりにくい!

証言2 「外国語が話せると脳にいい7つの証拠」から

Amanda L. Chan氏がThe Huffington Postに寄せた記事をご紹介します(日本語版:佐藤卓、合原弘子/ガリレオ)。

外国語が話せると脳にいい7つの証拠
  • 「認識の柔軟性」が高い
  • 高齢になっても脳が衰えにくい
  • 一部の単語を、モノリンガルの人よりすばやく処理できる
  • アルツハイマーになっても、症状の進行が遅い
  • 子供のときから問題解決能力に優れている
  • 別の言語で考える能力を活用して、より適切な判断を下せる

ポイントの抜粋

「認識の柔軟性」が高い

認識の柔軟性が高い。つまり、新しい状況や予期しない状況に直面しても、流れに乗るのがうまいという。『The Journal of Neuroscience』誌の研究より

高齢になっても脳が衰えにくい

一般的知識と読解力の点で認識能力が高い。『Annals of Neurology』に最近掲載された研究より

一部の単語を、モノリンガルの人よりすばやく処理できる

2つの言語を話す人々は、一部の単語をより速く処理できる。『Psychological Science』誌に掲載された研究より

アルツハイマーになっても、症状の進行が遅い

アルツハイマーの症状の進行が4~5年遅くなる可能性がある。アメリカ科学振興協会の学会で2011年に発表された研究より

子供のときから問題解決能力に優れている

バイリンガルの子供は、問題解決能力と創造性が試される作業を、より巧みにこなせる可能性がある。『International Journal of Bilingualism』誌に掲載された研究より

脳は切り替えが得意

バイリンガルの子供たちは、作業の切り替えが速い。NIH(national Institutes of Health)の研究より

別の言語で考える能力を活用して、より適切な判断を下せる

何かの問題が起こっている状況では、別の言語で考えた方が合理的な判断を下せる可能性が高い。『Psychological Science』2012年掲載された心理学の研究より

引用元:「外国語が話せると脳にいい7つの証拠」

様々な研究が載っており、明瞭かつ簡潔で分かりやすくおすすめです。

まとめ 脳科学からみた「バイリンガルのメリット」

社会性のメリット

  • バイリンガル(マルチリンガル)は社会性が高い

認知能力のメリット

  • バイリンガル(マルチリンガル)の脳は効率が良い
  • 「認識の柔軟性」が高い

老年のメリット

  • バイリンガル(マルチリンガル)は高齢になっても脳が元気
  • 高齢になっても脳が衰えにくい
  • アルツハイマーになっても、症状の進行が遅い

言語処理能力のメリット

  • 一部の単語を、モノリンガルの人よりすばやく処理できる

問題解決能力のメリット

  • 子供のときから問題解決能力に優れている

判断力のメリット

  • 別の言語で考える能力を活用して、より適切な判断を下せる
こんなにメリットがあるなんて、驚いたぞ

これらのメリットは、大人になってから習得した人にも当てはまるそうですね。コロ助にとっても朗報です♩

「ただし、バイリンガル(マルチリンガル)のメリットが十分に発揮されないこともある」ともあります。

その原因を知りたいところですね。

長くて大変な「バイリンガル」への道のり。でも、これらの能力を、お子さんを身につけられたら、どんなに素敵でしょうか。

「親子英語」、「バイリンガル育児」、「おうち英語」を挫折しそうになった時に、ぜひ、「こんな素敵なメリットがあるのだ」ということを思い出してくださいね。

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